未熟女でも大人になっていいですか?
「こんな不思議なこともあるのねぇ…」


声を漏らし、伯母はちらっと振り向いた。


「藤ちゃん、この人とはどんなご縁で知り合ったの?」


「えっ!?えっと、それは……」


正直に話していいものかどうか迷った。

困惑する私に気づき、高島が側へ寄って来る。


「俺が壁の塗り直しをやりませんか?と訪れたのがキッカケです」


間違いではないから止めずにいた。

なのに、伯母はそれを聞いて更に驚いてしまった。


「貴方……もしかして左官さん!?」


「はい、そうですけど?」


目を丸くしている伯母の表情を2人で顔を見合わせて確認した。



「成る程…」


伯母は1人で納得して、「取り敢えず中に入ってお茶でも飲みましょう」と誘った。

高島にも声をかけ、3人で中へと入る。


その後に伯母が話してくれたのは、遠い昔の恋物語。

まだ私も生まれておらず、この家も建ってはいない頃のことーーーーーー




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