未熟女でも大人になっていいですか?
「今朝から始まっちゃって…」


「新番組が?」


「違う!あの…月のモノが来て……」


「かぐや姫か」


「あのね」


「いや、いい。つーか、分かった。要するに俺はまたお預けされるんだな」


「お預けなんてそういう意味じゃなくて。あの…私は………」


背中を向けて行こうとする高島を追いかける。

先に止まった彼にぶつかり、思いきり鼻の頭を打ちつけた。


「いったぁ……」


只でさえ下腹部にも鈍い痛みがあると言うのについてない。

高島は呆れながら振り返り、むすっとした顔で言い渡した。


「カツラは間が悪い」


「ごめんね」


本当のことだから謝ろう。


「俺がどんなに待っていたか……今そんな話をしてもしかたねぇけど、あーもう、いっそのこと旅行に行くまで先延ばしにするか。どうせやるならカツラの親が見てないとこでやりてぇし」


「私の両親は覗いたりしないよ?」


幽霊のように扱うな。


「それでも家でない方がいい」


「何処でも一緒じゃないの?」


「お前にはムードもくそもないな」


「どうせ子供ですから」


「子供でも大人でも女だろ」


「まぁ、そうだけど……」



なるべく早いうちに済ませたいと思っているのを悟られたくない。

もう少し食い下がりたくなるのを我慢して高島の案に賛成した。



「じゃあ今日はとにかく一緒には寝よう」


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