悪戯な唇
キスマーク×キス、それから…
それは、まるで嫉妬しているかのようで、荒々しく口内を貪り舌を強く吸いついて離してくれない。
唇を開いて重ね合わせたまま、身動きとれない唇。
逃げようとする私の舌に歯を立て甘噛みする男。
アッ…
痛いのに
私を見つめる瞳の中に、激情を感じて嬉しいと思うなんて…
もっと…もっととせがんで、男の頬に手を伸ばしていた。
男の瞳が驚きで揺れる。
しかし、自分を取り戻したのかキスをしながら頬を上げた顔は、何かを企んでいる悪い笑いを浮かべた気がした。
その予感は的中
ブラウスのボタンをアッという間に2つ、3つと外し薄くなっていた首元のキスマークの上から重ねるように赤い痕を残していく。
それはまるで、俺のものだと知らしめるように
強く
何度も
「……んっ…あっ、やっ……」
1度離れた唇
痕を確認した男は満足そうに微笑んだ後、また顔を埋め首筋を這う。そして、耳が性感帯だとわかっている男は私の耳を唇で食み舌先で私を狂わせる。
何かわからない感覚を逃がそうと男の肩で声にならない声を出し、しがみついていた。
「誰にでもいい顔するな…俺以外の奴にもキスさせているんじゃないのか?」