アイツなんて大っ嫌い

学校






次の日の学校………









『じゃあ、自己紹介してもらえるかしら?』




「はい。俺は、檜山 陸斗といいます
これからよろしくお願いします」










アイツが私が通ってる学校に転校してきて

しかも!同じクラス!!










『檜山くんは、梶山さんの婚約者って聞いたけど………』




「せ、先生……っ!!」










担任が興味深々に私たちを見て言ってきたので、周りのみんなが騒ぎ出した









『えっ…!!何それー!
婚約者…っ!?』




『なになに〜
二人は、そんな関係だったの〜!?』




『マジかよ〜
俺、梶山さん少し狙ってたんだけどな〜』









もう最悪……っ!!

アイツと関わらないように学校生活を過ごしていこう!って思ってたのに


馬鹿な担任のせいで全て台無し!!









「すみません、先生

俺の席は……?」





『えっ…!?あ、ああ…ゴメンなさい


あそこの……眼鏡かけてる真面目そうな男の子がいるでしょう?

あの子の隣に座ってもらえる?』





「分かりました」










アイツは、周りのみんなの視線が気にならないのか担任に自分の席を聞いて
そこに座った









「これからよろしくね」



『あ、ああ…よろしくお願いします』










アイツが座った席の隣の男は、このクラスの学級委員で

頭は良いが、運動はダメダメな
典型的なガリ勉ってヤツだ









『ねぇねぇ、実!
マジで檜山くんと婚約してるの……!?』




「違う!婚約者とかじゃなくて……
許嫁みたいなものなの!

だから、私は好きでアイツと一緒にいるわけじゃないから!!」





『…………一緒に?』









あっ、ヤバい……っ!!

一緒に暮らしてることは秘密にしてたのに、口を滑らせてしまった!!










私は、チラリとアイツを見ると………

アイツも私を見ていて……



口パクで『アホ』と言っていた










アホじゃない!!

ちょっと間違えただけじゃない!!










私は、なんとかそのことを誤魔化して授業に集中した




< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop