ベタ恋!〜恋の王道、ご教授願います〜
通常通りの作業を終えて、少しだけ明日の準備をしてから席を立つ。
染谷さんや牧田先輩は先に仕事を終えて女子更衣室へと向かっていった。
「お先に失礼します」
「お疲れ様」
部屋を出る前、桐島課長に挨拶をする。
桐島課長は仕事に集中していたけれど、わたしの声に反応してか、すぐに顔をあげて、ニコッと笑いかけてくれた。
桐島課長に彼女がいない前提になっちゃっている。
染谷さんが桐島課長に取られたりするものなんだろうか。
ふつふつと湧いていくる、不安なキモチ。
これって、染谷さんに対する嫉妬なのか。
やっぱり桐島課長に対するわたしの紛れもない恋するキモチだっていうの?
自分に向けた笑顔を思い出し、胸がきゅっと張り裂けそうになった。
ドキドキしながら女子更衣室の中へと向かうと、染谷さんが私服に着替えてロッカーの内側にある鏡をみながらメイクを直している。
牧田先輩の姿はないから、もうすでに帰ったのだろう。
「さっきのこと、冗談だよね?」
「え? 桐島課長のことですか? 本気ですよ」
「そ、そうなの?」
「やっぱり星野センパイも狙ってたんですね。じゃあ、恋のライバルってことですかー」
「そ、そうじゃなくって」
「星野センパイがいなくってもきっとどこかで狙っている人だっているはずなんで」
と、染谷さんは含み笑いをしていた。
「桐島課長を振り向かせてみせますよっ!」
と力強い恋愛宣言を聞かされ、染谷さんは目を輝かせながら女子更衣室を出て行った。
あんな女子力高くて親父キラーな染谷さんに叶いっこない。
桐島課長は課長としてみないといけないか。
染谷さんや牧田先輩は先に仕事を終えて女子更衣室へと向かっていった。
「お先に失礼します」
「お疲れ様」
部屋を出る前、桐島課長に挨拶をする。
桐島課長は仕事に集中していたけれど、わたしの声に反応してか、すぐに顔をあげて、ニコッと笑いかけてくれた。
桐島課長に彼女がいない前提になっちゃっている。
染谷さんが桐島課長に取られたりするものなんだろうか。
ふつふつと湧いていくる、不安なキモチ。
これって、染谷さんに対する嫉妬なのか。
やっぱり桐島課長に対するわたしの紛れもない恋するキモチだっていうの?
自分に向けた笑顔を思い出し、胸がきゅっと張り裂けそうになった。
ドキドキしながら女子更衣室の中へと向かうと、染谷さんが私服に着替えてロッカーの内側にある鏡をみながらメイクを直している。
牧田先輩の姿はないから、もうすでに帰ったのだろう。
「さっきのこと、冗談だよね?」
「え? 桐島課長のことですか? 本気ですよ」
「そ、そうなの?」
「やっぱり星野センパイも狙ってたんですね。じゃあ、恋のライバルってことですかー」
「そ、そうじゃなくって」
「星野センパイがいなくってもきっとどこかで狙っている人だっているはずなんで」
と、染谷さんは含み笑いをしていた。
「桐島課長を振り向かせてみせますよっ!」
と力強い恋愛宣言を聞かされ、染谷さんは目を輝かせながら女子更衣室を出て行った。
あんな女子力高くて親父キラーな染谷さんに叶いっこない。
桐島課長は課長としてみないといけないか。