ベタ恋！〜恋の王道、ご教授願います〜
明日菜と話をしてから夕飯の食材を買い物して帰る。

『恋愛コンシェルジュマスター』の話が気になってわたしもスマホで検索してみた。

よくある『モテてモテてしかたがなくなる方法』とか『彼氏をその気にさせる方法』とか無料ブログから読者登録して、それからメルマガをたどって気がついたら有料商材教材だったというような胡散臭いなのかと思っていた。

わたしも危うくそういうものにひっかかりそうになったところを別の友人から引き止められたからよかったんだけど。

その恋愛コンシェルジュマスターに会うには段階をふまないと会えないとある。

チケットを手にいれたものだけにしか会うことが許されないらしい。

必要としている人には必ずチケットがもらえるという。

なに、この曖昧な感じは。

確かにわたしにとってこのチケットは必要だ。

でも、そのチケットをどこで手にいれることができるのかについて詳細は書かれていない。

あまり詳しく書いてしまうとオークションサイトで偽物のチケットが出回る可能性だってあるんだろうな。

夢物語なのかもしれないな、と思いながら、スマホの画面を消してご飯を作り始めた。

でも、どこかに恋愛コンシェルジュマスターがいてくれたらいいな、という可能性を少しだけ心の中に残しながら。
< 5 / 170 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop