イジワル上司に焦らされてます
 


「上から承認が下りたら、なる早でご連絡させていただきます。すぐにでも、必要ツールのデザインに取り掛かっていただきたいので」

「はい、わかりました、ありがとうございます。とりあえず、急ぎは看板を含めて店内のサイン関係ですよね。仕様諸々、私の方で再度サイン業者と採寸から現場確認まで含め、やり取りさせていただきます」

「ありがとうございます。現場の方には、僕からも話を通しておきますので、何か困ったことがあれば言ってください」

「併せて制作するメニュー表やPOP関連、コースターやロゴ入りカップ等も全て一度、リストに纏めて辰野さん宛てにメールでお送りさせていただきます。もしも追加でコレ、というものがあればご連絡ください」



お互いに、今後の確認をしながら手元の企画書と資料を纏めた。

躓いていた、ネームとロゴ案が通ったとしても、それで仕事は終わりではない。

ここからだ。ここから、デザイナーとしては本格的に制作作業へ入っていく。



「メニューの料理撮影も、まずはカメラマンに確認を取らせていただきますね。その際に、カット数が大体どれくらいになるかを予め教えていただきたいです」

「あー、ですよね。それは、キッチン担当と僕の方で再度確認してみます。まだ、メニュー内容の最終決定が上から下りていないので」

「わかりました。もし決定したら、撮影スケジュールも含めて、改めてご相談させてください」

 
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