あなたの傍に居させて
第一会議室の前、早なる鼓動を落ち着かせようと、深呼吸をする。


「入るでぇ~」



ゆるい挨拶と共に会議室の中に入る。

そこには先に到着していた高橋専務が席に着いていて、その顔を見たら早鐘の如く鳴り続けていた鼓動が平静を取り戻していく。


自然と零れる笑み。



「遅くなりました、高橋専務。」

「そんなことないっスよ。ささ、始めましょうか。」



高橋専務の前に神城社長が、そしてその横に座ろうとした時、高橋専務から制された。

< 34 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop