好きだけど、近づかないでくださいっ!
荒療治のお仕置き
そもそもこのスキサケが最初に始まったのは中学の時だった。


ある日、突然男友達だった同級生を好きだと意識してしまったときからその気持ちを悟られないようにと取った咄嗟の行動。

それが避けることだった。


「今、思えばなんだけどね。ただの照れ隠しだったし、からかわれたくないからの自己防衛だったんだろうけど、ひどかったんだよね」


那月と約束通り、会社帰りにご飯。お昼は、パスタを食べたし夜は、多国籍料理のお店。


エビトーストが人気のお店はいつも、満席で、待ち時間の間、私はスキサケについて話していた。


「ひどかったってその男友達に対する態度が?」


「そう。周囲からは不思議がられたし、当人からも戸惑いを感じたしね。でも、やめるどころか酷くなる一方で結局、その男友達とはそれ以降話すこともないどころか、すれ違いざまに文句言われて嫌われちゃったわけ」


「それ、ご愁傷さまね。でも、それで相手に嫌われたなら次は同じ失敗しないでしょ?なんでそれが今も続くわけ?」
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