好きだけど、近づかないでくださいっ!
いてて。まさか二十歳超えてファミレスで口を抓られるとは思わなかった。

周りが気になったけれど、誰もこちらを気にしてはいない。痴話喧嘩くらいだなと思われているのかもな。

「改めて何から話せばいいかわからねえけど、まあ工場長から軽くは聞いたんだよな?」

「部下とうまくいっていないのかもみたいな話はチラリと聞きました」

腹を括ったのか俺様はポツリポツリと話し始めてくれた。

ここであえて、俺様だと思うようにしているのは課長が話していると思うとまた、スキサケが発動すると困るから。

本当に突然、出てくるから用心は大切。

せっかく話してくれる気になった俺様の機嫌を損ねるわけにはいかない。


「お待たせいたしました。フライドポテトとシーザーサラダとミックスピザでございます」


「・・・とりあえず、食いながらにするか」
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