好きだけど、近づかないでくださいっ!
「・・・か、課長、その・・・」
「・・・戸松か。助かった。もう、席に戻りなさい」
なるべく目は合わせないようにしたもののチラッと写った課長は信じられないといったような驚いた表情を浮かべていた。
そして、そのあと私と入れ替わりで部署を出て行ってしまった。
「ねえねえ、戸松さん。その髪型すごい可愛いね。いつもそうしてればいいのに。すごく似合ってるよ」
課長が出て行くのを確認したかのように偶然、部署にいた園田さんに声を掛けられた。
「いや、これはたまたまやってもらったもので」
「可愛いね。元々可愛らしい顔だなって思ってたんだけど、髪型が違うだけで印象もだいぶ違うし。あっ、そろそろ俺、出なきゃ。もし、よかったらさまたご飯でも行こう」
あまり話したことがなかったし、いきなりまくしたてられるように言われ、戸惑っているとポンポンと頭を撫でられ、園田さんは部署を出て行ってしまった。
那月がさっきしてくれた髪型。片側に一つにまとめてルーズにシュシュで結んでくれた。
自分でも出来そうで可愛らしい。それにポケットに忍ばせていた色つきのリップとグロスをつけただけ。
それでも、可愛いと言われて嬉しくないわけじゃない。
あの子には勝てないかもしれないけれど、ほんの少し自信になった。
「・・・戸松か。助かった。もう、席に戻りなさい」
なるべく目は合わせないようにしたもののチラッと写った課長は信じられないといったような驚いた表情を浮かべていた。
そして、そのあと私と入れ替わりで部署を出て行ってしまった。
「ねえねえ、戸松さん。その髪型すごい可愛いね。いつもそうしてればいいのに。すごく似合ってるよ」
課長が出て行くのを確認したかのように偶然、部署にいた園田さんに声を掛けられた。
「いや、これはたまたまやってもらったもので」
「可愛いね。元々可愛らしい顔だなって思ってたんだけど、髪型が違うだけで印象もだいぶ違うし。あっ、そろそろ俺、出なきゃ。もし、よかったらさまたご飯でも行こう」
あまり話したことがなかったし、いきなりまくしたてられるように言われ、戸惑っているとポンポンと頭を撫でられ、園田さんは部署を出て行ってしまった。
那月がさっきしてくれた髪型。片側に一つにまとめてルーズにシュシュで結んでくれた。
自分でも出来そうで可愛らしい。それにポケットに忍ばせていた色つきのリップとグロスをつけただけ。
それでも、可愛いと言われて嬉しくないわけじゃない。
あの子には勝てないかもしれないけれど、ほんの少し自信になった。