エリート上司と偽りの恋
そうか……やっぱり……。
いつだったか、こんなことあったな。
幸せは、いつも長く続かない。
やっぱり私……普通がいいや……。
「主任、私の名前は……麻衣です」
驚いた顔で主任が私を見てる。
「主任が福岡で一目惚れした結衣(ゆい)は……私の双子の姉です」
そう言い残し、私はその場を去った。
家に入り、玄関のドアに寄りかかった私の目からは、涙が溢れていた。
楽しかった時間だけが、私の頭を駆け巡って……
拭っても拭っても、涙は止まらない……。
サヨナラ……
幸せな時間……。