この恋、理由はいりません
「おもしろいね、立花さん」
「そうでしょうか。では、質問を続けたいと思います。好きな女性のタイプを教えてください」
すると、何か企んだような笑みを浮かべ頬杖をうち私を見つめ出す。
「…なんでしょうか」
「仕事と俺、どっちが大切?」
「は?」
「って彼氏に聞かれたらどう答える?」
何なんだ、いきなり。小さくため息を吐く。
「そんなの簡単です」
嗣永部長の眉がピクリと上がる。