完璧なカノジョの秘密
④もっともっとキミが好き
ーザーッ
雨が降る6月。
私は、いつものように理科室で昼食をとる。
だけど、いつものように、一人ではない。
「おい、何でお前いっつもポッキーなわけ?」
私の隣に座る我妻君が、勝手に私のポッキーの袋を開けて食べ始める。
「そりゃあ、私の大好物ですからね……ってコラ!なんで私のポッキー食べるのよ!」
我妻君への気持ちを自覚したのにも関わらず、私は友達みたいな返ししか出来ていない。
せっかく、こうして我妻君が一緒にご飯食べてくれるようになったのに…。
「いやーっ、まりあ様眺めながら食事、美味だな!」
「本当ですぅ~っ!!愛梨、感激!!」
いやぁ、まぁ……実は2人ではないのです。
私の目の前には、猿くんと愛梨さん、そして……。
「まりあ様、おまかせください!ここに、俺のお重が…」
「飯島君、なぜお重なの?」
お重をズズッと差し出す飯島君に、私は苦笑いを浮かべる。
そう、私の、隠れ家……理科室には何故か、我妻君、猿くん、愛梨さん、飯島君がいる。
我妻君の説明は雑なもので、『お供連れてきたぞ』の一言だった。