完璧なカノジョの秘密
「覚悟してろよ、俺を本気にさせた事」
「は、い……?」
不敵に、それでいて優しい我妻君の視線に、私は顔を真っ赤にして首を傾げる。
なんでかな、我妻君の言ってる意味はわからないけど、なんか恥ずかしくてたまらない。
ねぇ、我妻君。
我妻君の好きな人は誰なのでしょうか?
それが、私だったらいいな……なんて、欲張りかな。
「もーう我妻先輩ズルイですよぉー!!」
後から到着した愛梨さん達がこちらに駆け寄ってくる。
「愛梨はもう十分まりあと乗ったろ?」
むくれる愛梨さんに、我妻君は笑う。
すると、愛梨さんは目を見張った。
「我妻先輩、いつからまりあ様を呼び捨てに!?」
愛梨さんの一言に、ハッとする。
そうだ、みんなのいる所で私を呼び捨てにする事は、今までなかったのに…。
ードキドキ
胸が、鼓動が加速していく。
私は胸を服の上から押さえた。