完璧なカノジョの秘密
⑤泣いてもいいですか
遊園地から1週間。
7月1日、ついに夏が本格的に始まるこの季節。
ついに、プール開きになった。
「すぅっ」
ーブクブクッ
私は、顔から水を出した瞬間に酸素を取り込んで、水の中で息を吐き出す。
25mをクロール、バタフライ、平泳ぎと自由にいったりきたりしていた。
ーピィィッ
そして、笛が聞こえて水面から「ぷはっ」と顔を出した。
そして、プールサイドに上がる。
「ふぅっ………」
耳に、水入った。
わー、気持ち悪い、ポコポコする!
トントンッと頭を叩いて、私は水抜きをする。
そして、水泳帽をバッと外し、濡れた髪を手で払った。
「キャーッ!!」
「まりあ様素敵ー!!」
「キャーッ!!」
歓声に囲まれ、私は深いため息をつく。
プールは、男女別に行われるので、ここには女子しかいないのだけど…。
私は、そっと顔を上げる。
「まりあ様ー!!」
「おい、こっち今見たぞー!!」
すると、2階の廊下には、授業を抜け出した男子達がこちらを見学していた。