完璧なカノジョの秘密
心の中で叫んでいると、少しだけ我妻君が唇を離す。
だけど、それはほんの少しで、我妻君とは鼻がぶつかるくらいの近さだ。
「好きすぎて、俺……おかしくなりそうだわ…っ」
「あ、我妻くっ……」
ちょっ!
そんな近距離で話さないでっ!!
吐息が、吐息が顔にかかって、くすぐったい。
ゾクゾクってなるから変になりそうだよっ!!
「マジで、責任とれ……」
ジト目で見られて、私は涙目になる。
なんでかな、この甘いシチュエーションなのに、脅されてる感。
「責任って、言われましても……」
「俺、本気で恋したの、まりあが初めてみてーだ。こんな、好きすぎて苦しいなんて、感じた事なかったわ……」
「えっ……う、嬉しい……」
なにそれ、すごく嬉しい。
私も、こんなに苦しくなるくらい好きになったのは…我妻君がきっと初めて。