完璧なカノジョの秘密


「問題無いわ、大丈夫よ!」


体は痛んだけれど、いつものポーカーフェイスで、安心させるように笑みを向けた。


そして、プールサイドへと上がる。


「よいしょっ………と」


プールサイドへと腰掛け、私は一休みしようと桜舞う空を見上げた。


ビショビショで体は重いし、むち打ちみたいに首も痛い、なんだか、今日は疲れた…。


「お、おいお前………っ」

「え………?」


声が聞こえたと思い、私はゆっくりと顔を上げる。

すると、デッキブラシを持った男子生徒がいた。

あれ、この人……。

どこかで見たことがある、確か……学園1イケメン、モテ男の我妻 清人(あずま きよと)……だったっけ。


紺のジャージを腰に巻き、半袖の体操着は肩まで捲り上げ、腕をもろに出している。













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