完璧なカノジョの秘密


教室に到着すると、私は席について、すぐにその封筒を開ける。

すると、そこには1枚の手紙が入っていた。


「これ………っ!?」


『ー我妻 清人に近づくなー』


書かれていたのは、その一言だけ。

なのに、すごく胸に重くのしかかるような、不安が私に押し寄せた。

なに、これ……清人に近づくなって、どういうこと…?

手紙を持つ手が震える。

これは、私に向けられた明らかな敵意のように思えた。



「まりあ様、おはよう」

「あ、い、飯島君!おはよう…」


私は慌ててその手紙を机の下に隠した。


「いやぁ、バーベキュー楽しかったな」

「えぇ、そうね……」


そうだ、夏休みに飯島君に愛梨さん、猿君と清人のみんなで、バーベキューをしたんだった。


あの頃は平和で楽しかったのに、新学期そうそう、まさかこんな脅迫状が……。


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