完璧なカノジョの秘密


「先輩は、狙われてます」

「…………………?」


ーチーン

まさに、この効果音が合っているこの状況に、私は目を見開く。


何を、何を言い出すの、有谷君は。

「は?」とツッコミを入れようとして、また朝の手紙の事を思い出した。


まさか、有谷君はあの手紙の事を??


「俺のクラスに、秋野 美樹(あきの みき)っていう女子がいるのを知ってますか??」


「えーと、ごめん2年生の子はさっぱり……」


「その美樹が、我妻 清人先輩の事が好きで、まりあ先輩の事を良く思ってないんです!」


私の事を、邪魔に思ってるって事だよね。

あぁ、清人は学園でもモテてるの忘れてた。

まさか、こんな風に矛先が来るなんて、予想もしてなかったよ。


「手紙も、まりあ先輩を脅すためにしたに決まってます!」

「そ、そっか……やっぱりそうよね…」


あ、でもあれ??

私、有谷君に手紙の事話したっけ?

あぁ、でもどっかで話してるか。

でなきゃ有谷君が知ってるはずないし。


< 224 / 309 >

この作品をシェア

pagetop