完璧なカノジョの秘密
ーズキンッ
清人………。
その子、清人の事が好きだから近づいたんだよ?
私に、変な手紙まで送ってきたのに……。
「ダメだよ清人、その子は………」
その子は、危ないよ!!
そう伝えようと思ったのに、なんだか告げ口するみたいで、言えなかった。
「は?お前、何言ってんだ?」
「清人、お願いっ……その子はっ…」
なんて伝えたら良いのか分からなくて、私は清人の腕を掴む。
清人は、困惑したように私を見下ろした。
「我妻先輩、彼女さん不安がってますし、私は大丈夫です」
「秋野、大丈夫な分けねーだろ」
「で、でも……」
俯く美樹さんに、清人は心配そうな視線を送る。
やめて……他の女の子に、そんな視線送らないでよ…。
嫌だ、なんでこんなに苦しいの…。
「清人、ダメだよ!」
私は、つい必死に清人の腕をつかんで引いた。
清人なら、私を信じてくれる、そう思ったから。
「離せ」
ーバンッ
「っ!?」
すると、清人はなぜか私の手を振り払った。
一瞬、何をされたのか分からなくて、方針状態になる。