完璧なカノジョの秘密
「まりあ様、良かった、今日は来れそう?」
「心配かけてごめんね」
嬉しそうに笑う飯島君に、私は作り笑いを浮かべる。
今日は、気が進まなかったけれど、理科室でお昼を取ることにした。
でないと、皆も変に思うよね。
気を使わせるのも嫌だし……。
ーカラカラカラッ
「ほわーっ!まりあ様ーっ!!」
「っ!?」
扉を開けた瞬間、ガバッと愛梨さんに抱きつかれた。
驚いて、後ろへよろけると、飯島君がサッと支えてくれる。
「あ、会いたかったですよぉぉっ!!」
「ふふっ、ごめんね」
そのいつもと変わらない愛梨さんに、なんだか笑みが溢れた。
それを見た愛梨さんは、嬉しそうに笑った。
「まりあ様、悩みごとがあるなら″相談″ですよ!」
「で、でもっ……」
「大丈夫、我妻先輩はまだ来てませんよ!」
グッと親指を立てる愛梨さんに、私は促されるように席に座らせられる。