完璧なカノジョの秘密
「…………痛い?」
私は、まだ治まらない怒りに、肩が、手が、足が、声が震える。
そして、堪らなく悔しくて、涙が滲んだ。
こんな最低な人の為に、何人も苦しめられてる。
大事な友達も傷つけられた。
「それじゃ、足りないくらいだから!!」
「はぁっ!?何が言いたいのよ!!」
私の一言に、美樹さんも怒鳴り返してくる。
私は、地べたに座り込む美樹さんを静かに見つめる。
「ふぅ………」
怒りに狂ったら、今にも発狂してしまいそうだったから、深呼吸をして気持ちを落ち着けた。
「私たちは、全力て恋してんの!!そんな、オシャレの一貫みたいに、彼氏をアクセサリー扱いしないで!!」
「はっ……アンタだって同じじゃない?自分に釣り合うから我妻先輩を彼氏にしたんでしょ!!」
私が、美樹さんと一緒……?
馬鹿にしないで、私は清人だから好きなの。
そんな、恋人をステータスに思うような美樹さんとは違う。
「私はっ!!」
「まりあ?……と、秋野!!」
そう言い返そうとした瞬間、声が聞こえて、皆がその方向へ視線を向けた。
「何があった?つか、秋野どうして倒れてんだ!?」
あたしの目の前に座り込む美樹さんに、駆け寄ったのは、清人だった。