完璧なカノジョの秘密

「まりあの事、信じてやれなくて悪かった!!傷つけて、悪かった……っ」


清人、清人だけが悪いわけじゃないんだと思う。

だって、最後まで待てなかったのは私だよ…。


「もう、もう絶対に傷つけねぇ、何があってもまりあを信じる。だから……だから、俺から離れるな!」


「っ……そんなの……」


私だって離れたくないよ。

でも、もう傍にいるのが怖い。

心が、苦しいくらいに揺れる。


でも、私達そんなんでヨリを戻して、また前みたいに幸せな気持ちで一緒にいられる?


それに、理由が何にせよ、その度に別れたりとか、心臓がいくらあっても足りない。


「まりあが好きなんだよ!!頼むっ……お前しか、俺にはいらないっ……」


「っ………清人……」


あぁ、今泣いたらダメだ。

なのに、どんなに顔に力入れても、涙が止まらない。

すると、パタッ、パタッと階段を誰かが階段を下りてくる。



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