完璧なカノジョの秘密
⑨心の内に秘めた答え
文化祭まであと3日、私達はその準備に追われていた。
「まりあ様!」
「ささ、衣装合わせしましょう!」
「う、うん……」
私は、クラスメートの衣装係りに囲まれる。
うちのクラスでは、謎解きアドベンチャー迷路をやる事になっていて、その最終ステージが、私の担当だ。
「まりあ様の懺悔と近いなんて、縁起が良さそうですね!」
「まりあ様は、この聖母の白いドレスを着てもらいます!」
そう、私はこの白いドレスと、ベールをつけて、最終ステージまでたどり着いた人達の懺悔を許し、誓いを見届けるという謎な設定をされている。
私、最終ステージにいらないんじゃない?
でもまぁ、クラスたっての希望だし、私に断る理由もないもんね。
ドレスに身を包み、ベールをつける。
黒く長い髪はそのままに、私は鏡の前に立った。
「これ………手作りなんて、すごいわね」
私は、あまりの完成度の高さに、目を見開く。
まるで、私にあつらえたみたいにぴったりで、着心地も良かった。