完璧なカノジョの秘密


明らかに私を知っている反応。


「まりあ様じゃん!!ミスパーフェクトがどうしてここに!?」

「あ?お前まで何言ってんだ」


ミスパーフェクトのくだりを覚えていたのか、我妻君は怪訝そうに猿さんを見た。


「清人知らねーのかよ!!この道ノ木学園の伝説、勉強、スポーツ、容姿までもが完璧なミスパーフェクトだよ!!」


へぇー……。

私、ついに伝説になっちゃったんだ……。

それを他人事のように聞いていると、我妻君は私をマジマジと見つめる。


「まりあ様?その名前、ネタじゃねーよな?」

「花園 まりあ、正真正銘、私の名前よ」


ネタなんて、あんまりだと思う。

まぁ、確かにこんな大層な名前をつけられても、荷が重いだけだけど。


「俺、猿島 隆司(さるじま たかし)です!!」

「よ、よろしく……」


その勢いに、苦笑いを浮かべる。

なんだか、明るい人だな……。









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