完璧なカノジョの秘密


そろそろ撒こう。

私はそう決めて、次の廊下の曲がり角を何食わぬ顔で曲がる。


そして、曲がった瞬間に全力ダッシュした。

「ふっ!」

すぐに階段へと向かい、3段飛ばしで、階段を駆け下りる。

走っていて思う。

私はいったいなぜ学校で生徒から逃げなきゃならないの!!


「はぁっ、はぁーっ」


私は全力疾走して、1階理科室へと逃げ込む。

実は、ここは校舎の中でも1番生徒が寄り付かない。

まぁ、理科室に用のある生徒はいないだろうし…。


「おーい、そっちに行ったぞー!!」

「バカ、てめぇ!!ちゃんと、投げろよなー!」


校庭に隣接する理科室、昼休みに外で遊ぶ生徒達の声が響き渡る。







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