完璧なカノジョの秘密


暗い理科室のカーテンを開ける。

ーフワリ

「わ…ぁ………」


また、春風が私の髪を撫でる。

この季節は好き、風が優しいから……。


理科室が一気に明るくなる。


私は、窓際の席に座り、紙袋を机に置いて、一緒に持ってきといた、お弁当を開けた。


「さて、今日もボッチでお弁当っと……いただき…」


ービュオオオオッ


お弁当を開けて、箸を持った時、なんだか窓の方から風を切るような音がした。


窓に視線を向けると、こちらに物凄い剛球の野球ボールが向かってきていた。

は…はっ!?

私は驚いて、1歩後ずさる。

その途端、カツンッと足に何かが当たった。







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