完璧なカノジョの秘密
「怖ぇー女だな、お前」
「怖いとか、失礼だなぁ」
笑ってる我妻君に、私は腰に手を当ててむくれる。
でも、こんな所で再会するとは思わなかった。
というか、今日は第2ボタンまで開いた白いワイシャツに緩く絞められた赤のネクタイ。
女子のエンジとは正反対の紺のチェックのズボンと、制服を着ている。
ジャージ姿とはまた違って、やっぱりカッコイイ。
「そうだ、あなたを探してたの、私」
「んあ?」
自分の目的を思い出して、私は我妻君の手を掴む。
「な、おい………っ」
困惑したような、焦ったような顔をする我妻君。
「こっち、ついてきて!」
有無を言わさず、我妻君の手を引き、私が飛び降りた窓まで連れてくる。