完璧なカノジョの秘密


「はっ!!」

ーカツンッ!!

「ななっ!!」

相手の竹刀を、上から下へ払う。

すると、ビュオンッと相手の竹刀が吹っ飛んでいく。


上から下に竹刀を払うと、そこから再度振りかぶる必要があるが、相手にはすでに竹刀がない。


「面っ!!」

ーパァァァンッ!!

「ぐあああっ!!」


すかさず竹刀で相手の面をつき、一本とる。


学校のトーナメント戦は、特別ルールで一本勝負だから、これで一戦私が勝った事になる。


「花園一本!!」

「ありがとうございました」


私は、倒れた相手にお辞儀をする。

「キャーーッ!!」

「さすがまりあ様!!」

「ミスパーフェクトーーっ!!」


その場にいた全員が歓声を上げる。

まだ一戦だけど、これはこれで嬉しいかも。


「では、次の方、よろしくお願いします」


私はなるべく平然を装って、声を上げる。

なんというか、闘争本能はすごい。

体の疲れも忘れるほどに、力がみなぎってくる。








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