完璧なカノジョの秘密
「他にしてくれそうな奴いなさそーだし、仕方ねーから、俺がしてやるよ」
「そっか……ふふっ」
あぁ、嬉しいな。
こんな風に、心配してくれるの、我妻君だけだもん。
私は、コテンッと隣に座る我妻の肩に頭を乗せた。
「おーおー、俺の肩を借りるとは。高くつくぞ?」
「えー、そこはほら、私と我妻君の仲じゃない。タダにしてよね」
体調が悪いっていうのに、こんな軽口を言い合う。
それを、楽しいって思っちゃうんだよね。
「へー、俺らの仲って、どんな仲よ」
あれ……。
まさか、そう切り返してくるとは思わなかったな。
絶対、「そんな覚えねーよ」とか言いそうなのに。
「うーん………」
私は、我妻君とどんな関係なんだろう。
友達……では足りないし、親友というにはお互い知らない事が多すぎる。
だけど、我妻君を知りたい、傍にいると安心する、むしろ、我妻君と一緒にいたいって思う気持ちは……。
……いかん、まさかだけど1つしか思い当たらない。