完璧なカノジョの秘密


「他にしてくれそうな奴いなさそーだし、仕方ねーから、俺がしてやるよ」


「そっか……ふふっ」


あぁ、嬉しいな。

こんな風に、心配してくれるの、我妻君だけだもん。

私は、コテンッと隣に座る我妻の肩に頭を乗せた。


「おーおー、俺の肩を借りるとは。高くつくぞ?」


「えー、そこはほら、私と我妻君の仲じゃない。タダにしてよね」


体調が悪いっていうのに、こんな軽口を言い合う。

それを、楽しいって思っちゃうんだよね。

「へー、俺らの仲って、どんな仲よ」


あれ……。

まさか、そう切り返してくるとは思わなかったな。

絶対、「そんな覚えねーよ」とか言いそうなのに。


「うーん………」


私は、我妻君とどんな関係なんだろう。

友達……では足りないし、親友というにはお互い知らない事が多すぎる。


だけど、我妻君を知りたい、傍にいると安心する、むしろ、我妻君と一緒にいたいって思う気持ちは……。


……いかん、まさかだけど1つしか思い当たらない。




< 99 / 309 >

この作品をシェア

pagetop