Everlasting true love♡♥Ⅱ
綺麗な手があたしに触れようとする。


それをはたく。


乃「触らないで!!
  こんなあたしに触らないで・・・
  見ないで・・・・


  あたしは壮太さんと同じ。
  汚れてるの。

  心のない悪魔だわ!!

  あなたを見ていると余計にそう
  思えてならない。

  あなたはこんなに真っ直ぐに
  成長した。
  あたしは、あたしは
  今も昔も自分のことばかり。
  人が死んでも自分が生きていくことで
  いっぱいいっぱいになってる。

  父が死んでも心配なのは自分の身。
  姉が死んでも気がかりなのは可愛い自分だけ。
  
  こんな、こんなあたしを・・・・


  見ないで!!



  早く帰って!!!
  あたしを捨てて!!!
  忘れてくれてかまわない!!

  早く・・・・


  早く・・・・・




  帰って、
  消えて、
  帰って・・・・」




  ギュ



乃「イヤ!!!」



優しくあたしを包み込む逞しい腕は緩むことなく抱きしめる。
力いっぱい押してもびくともしない。
幼い子供のように暴れても意味がない。

立派に成長した彼にはなにもきかない。





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