鈍感娘社会人になる！

5月、加藤さんと菜緒ちゃんは、まだお付きあいしておらず、時々ご飯を食べる仲とのこと。花としては、上手くいってほしいと思い、おせっかいながら大さんと4人で出かけることにしました。

ゴールデンウィークのある日、大さんの運転で4人で軽井沢にドライブに行きました。
花と菜緒ちゃんは、アウトレットでのお買い物がメインで。その間、大さんは加藤さんと仲良くなってもらい、加藤さんの背中を押してもらう役目があります。
加藤さんは、ご実家が群馬なので軽井沢へは何度か来たことがあるらしく、美味しいお蕎麦屋さんを案内してくれました。
お昼を食べて、アウトレットに向かいました。
時間を決めて、女性陣と男性陣でわかれることにしました。
花のミッションは、菜緒ちゃんの気持ちを聞いて背中を押すこと。お洋服を見ながら誓うのでした。
「菜緒ちゃん。加藤さんとご飯食べに行って、どう？」
「楽しいです。営業始めたのが私と同じ時期なので、同期みたいな感じのとこもあって、話しやすいですし。」
「どこか出掛けたりしないの？」
「先月は、お休みがあわなくって…ご飯を食べただけなんです。今月は27日におでかけすることになってます。」
「正直なところ、加藤さんのことどう思ってるの？」
「好き…です。でも、大きい旅館の跡取りさんって聞いて、私でいいのかな？って思って…」
「菜緒ちゃん可愛い！絶対応援する！跡取りさんってのが気になるのか～。
でも、好きなんだよね？」
「好きです。隣にいたいです。」
「じゃあ、その気もち伝えてみようよ。」
「そうでよね。伝えないと加藤さんの気持ちもわからないですよね。」

そして、合流後帰るまでに菜緒ちゃんは気持ちを伝える決意をしたのでした。
一方男性陣は……
「加藤くんは、菜緒ちゃんに一目惚れなんだって？花からそう聞いてるけど、あってる？」
「そうです。営業先で一目惚れしました。好みドストライクで、話したらもっと好きになりました。」
「いつ告るの？」
「いざ言おうとすると、なかなか言えなくて…でも今日言います！」
「それはいいこと聞いた。なんでもできることはするよ。取り合えず、夕食後二人にすればいいかな？今頃、花から菜緒ちゃんにも気持ちを聞いてると思うから。」
「ありがとうございます！」