恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
「こら、危ないぞ」

「ん、待ってて、旬!」

●●●

「なあ、瀬里」

「ん?」

私は旬と並んで歩きながら、彼の顔を見つめた。

背の高い旬を見上げると、バックの青空が彼をよりカッコよく彩っていて、私の胸は次第にドキドキとうるさく響いた。

ああ、旬が大好き。

もうとても長い間、私は旬に片想いだ。

私のこの想いに、きっと旬は気付いていない。

保育園に通ってた時からずっと一緒に遊んでいて、物心ついた時から大好きだったけど、私は一度も旬に『好き』って告げた事がない。
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