恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
カッコいいけど、疑われてるっぽい……。

「何を隠してるんだ」

鋭いのは野生の勘なのか、しどろもどろな私がいけないのか。

さすが狼!とか言えばバックリ噛みつかれるかも知れないし、正直に言うには心の準備が出来てない。

実は……私、帰ろうと思ってるんだ、自分の家に。

パパとママはまだしばらくは帰ってこないんだけど、私はもうひとりでも平気。

先輩を好きになって、私は少しだけど強くなれた。

でも、家に帰るのはそれが理由じゃない。

本当の事を言うと、日に日に胸が苦しくなっていって、それに耐えられなくて。

先輩が、凄く好き。

いつの間にか先輩を好きになりすぎて、凄く苦しい、私。
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