恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
vol.2

初めてのキス

●●●●●●

アッと言う間に両親は北海道へと旅立ち、私はポツンと家に取り残された。

……まあ、別に不便な事はなにもないんだけど。

だけど、イイ事はあった。

「瀬里。大丈夫か?」

旬が私を気遣ってくれて、パパとママが行ってしまった翌日の朝、家まで迎えに来てくれた。

「うん、平気」

心配そうに隣で長身を屈め、旬は私を見つめる。

ああ、嬉しい。

やっぱり旬は私の王子様だ。

「あのさ、瀬里」

「ん?」
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