恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
『 今後一切コイツに近付くな 』


雪野先輩が言った一言が脳裏に蘇った。

「瀬里だって俺といたいだろ?だから、俺と会うときは先輩に内緒な」

「……うん」

何故か胸がモヤモヤしたけど、私は頷くしかなかった。

だって旬が好きだから。


●●●●●●

その日の夜。

しまったと思って、私はダイニングテーブルの椅子から立ち上がった。

「……なんだよ」

昨日と同じくカレーライスを食べながら、雪野先輩が私を見上げた。
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