恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
「平気か?」

平気のわけねーだろっ!

そんなこと言うと蛇行運転の末、振り落とされるかも知れないから言えないけど、私は初めてのバイクにかなりの恐怖を覚えていた。

けど、

「大丈夫です」

「……」

先輩は無言だった。

●●●●●●

やっと自宅に到着した時、私はグッタリとしていたんだけど、そんな事知らない雪野先輩は、

「早く取ってこい」

言いながら私を肩越しに振り返った。

「うん」
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