あなたがくれたもの
「あれ、七海―ナナミ―は?」
『友達と出かけるとか言ってたけど、夕方までには帰るって…』
「…そっかぁ。今日からよろしくお願いします」
陽菜は、涼一に頭を下げて挨拶をした。
『荷物持つよ。って、陽菜またやったのか?…』
涼一は、陽菜の手首の包帯を見て言った。
『バカ、また傷付けて。何かあったら電話しろって言ったよな?…』
「ごめん…。コントロール出来なかった…」
『とりあえず、家行くぞ。照彦と充は来てるし、
後から琢己も来るから』
近くに停めて置いた車に乗り込み、涼一の家に向かった。