あなたがくれたもの
〘遺言書
私が亡き後、遺産のことで争うのは目に見えているので、均等に考えた。
まず、如月家と日本のホテルは、孫の陽菜。
もう一人の孫の誠也には、アメリカのホテル。
長女恭乃―やすの―には、イタリアのホテル。
次女紗世乃―さよの―には、イギリスのホテル。
3女百合亜―ゆりあ―には、オーストラリアのホテル。
三男広正―ひろまさ―には、フランスのホテル。
これは、私が考えに考えて出した結果だから、従うように。
まだ未成年の陽菜には、サポートとして、婚約者の照彦君に全て任せる。
以上、私の最後の望みだ。