あなたがくれたもの
『陽菜ちゃん、何かあった?…涼、充、悪いけど、ふたりにしてくれないか?』
『ああ、買い出し行って来るよ。充行くぞ』
涼一と充は部屋を出て行き、陽菜と照彦だけになった。
『陽菜ちゃん、ゆっくりで良い話してごらん?』
「ごめん、約束破って…」
『それだけ、辛かったんだろ?…でも、陽菜ちゃんが生きててくれて良かった』
照彦は陽菜を抱き寄せ、抱きしめた。
「てっちゃん、ひとつ聞いても良い?」
『ああ』
「七海と琢ちゃんって…」
『…付き合ってる。陽菜ちゃん、知らなかったの?』
陽菜は首を縦に頷いた。