御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
ガタンッ……。
突然、ぼんやりしている美月の背後から激しい物音がした。
驚き、上半身を起こして振り返れば、二階から降りてきた雪成が慌てたように周囲を見回している。
「美月!?」
明かりがついているのが一階だけなので、外にいる美月には気がつかないようだ。
「雪成さん」
呼びかけると、その声にハッとしたようにナイトガウン姿の雪成が飛び出してきた。
「……ここにいたのか」
視線が一瞬美月のスマホに向くが、すぐに離れる。
そして美月の隣に腰を下ろし、そのまま肩を抱き引き寄せた。