御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
雪成は機嫌良くうなずいて、長い脚を組む。
「身一つで来てもらっても構わんがな。外商を呼んで必要なものはなんでも持って来させればいいし」
「……あの」
「ん?」
「私、他人と一緒に住んだことがないんですが……」
そんな簡単にできるものかと、不安になる。
「雪成さんはありますか」
「……なくはない」
ほんの少し間をあけて、雪成はうなずいた。
(あるんだ……。いや私にこんな簡単に言っちゃうんだもの。経験があって当たり前よね……。案外そういうところ、フットワークが軽いんだ……。)
「妬ける?」
モヤモヤしている美月に、雪成がささやく。