御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 濁流で全てを飲み込むような激しさで、雪成は美月を抱いた。

 終わりの見えない快楽に溺れながら、息をしたくて水面に顔を出しても、キスで塞がれる。そんな時間だった。


「……美月」


 名前を呼ばれて、美月はゆっくりと目を開ける。どうや軽く気を失っていたらしい。

 背中がひんやりと冷たい。気がつけばソファーから床の上に落ちていた。
 

「大丈夫か」


 心配そうに自分を見下ろす雪成も裸の肩や胸は上下し、呼吸を早くしていていた。

 その乱れた様子もなんとも色っぽく男らしく、美月はこの人と体を重ねたのだと急に恥ずかしくなった。


「あの……お水……を……」
「わかった」


 雪成は立ち上がりながら床に落ちていた自分のワイシャツを美月の体にかける。

 そして自分はバスローブを羽織り、部屋に設置されている冷蔵庫からペットボトルの水を取り出して、シャツを着てソファーの上に移動した美月に、栓を開けて差し出した。


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