御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
------
「夕食が、完全に冷めました」
ベッドの中の美月がつぶやくと同時に、美月を抱きしめていた雪成は、しまったという顔をした。
「せっかく作ったのに……」
なんとなく、恨みごとっぽく口にすると、
「あー……すまない……」
雪成はさらに申し訳なさそうに眉を下げ、美月を抱きしめる腕に力を込める。
「その、久しぶりに一緒に過ごせる時間だったから、その、嬉しくて……つい、何よりも先に、美月をいただこうと……」
確かに雪成は出張で関西に行っていて、三日ぶりだったのだが、三日で久しぶりと言われるのもなんだか照れてしまう美月である。
(まぁ、温め直せばいいんだけどね……。)
変に拗ねるのはやめようと、美月はそのまま雪成のあご先に口付ける。