御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「ん、んんっ……」
こんなのおかしいと頭の端で冷静な部分が声を上げる。だがそれ以上に、雪成の与える甘やかなキスが、美月から理性を少しずつ奪っていくのだ。
「だ、めっ……」
壁際に追い詰められて、それでもなんとか雪成の胸を押す。
「どうして」
「どうしてって……だって、こんなことするのってさっきの見たからなんでしょう? 弱ってる私だから何してもいいって思ってるんですかっ……!」
「……美月」
その瞬間、名前を呼ばれ、抱きすくめられていた。
「何してもいいなんて、思ってない。俺はお前を可愛がりたい、そう思っただけだ」
雪成の手が美月のバレッタを外し、髪をすく。