御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
御曹司、失恋秘書をこれでもかと甘やかす



 宣言通り、雪成は終始優しかった。


 美月を軽々と抱き上げ二階のベッドに運んでも、すぐに着ているものを脱がすわけでもなく、長い時間をかけて甘い言葉をささやき、体に触れキスをする。


 てっきり勢いに流されて体を繋ぐのだと思っていた美月は、雪成のそんな愛し方を少し意外に思ったが、彼が「甘やかす」と言ったことはこうなのだと、受け入れた。



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「美月……シーツをつかむんじゃなくて、俺の首の後ろに手を回せよ」


 力強く律動する雪成から与えられる喜びに浸っていた美月は、半ば朦朧としながら言われた通り、腕を伸ばす。

 抱きつくと、少し汗ばみしっとりと濡れた雪成の体から、爽やかなグリーン系のフレグランスの香りがする。



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