御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
(なんだか、変な感じ……。)
美月はベッドの中で、優しく髪を撫でる副社長の顔を見上げる。
「あの、副社長……」
「雪成」
「えっ……」
「副社長じゃ色気がないだろ。せめてオフの時は、名前で呼んでくれ」
確かに彼の言う通りかもしれない。
美月はかなりドキドキしながら、名前を呼ぶ。
「ゆ、ゆっ、ゆき、な……雪成さん」
「たどたどしいな」
クスリと笑う雪成に、美月はかあっと顔が熱くなる。
「だって、仕方ないじゃないですか……」
恥ずかしくてうつむくと、
「顔、見せてくれ」
あご先を指で持ち上げられる。