御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「ゆ、雪成さん……?」
いったい彼は何を言うつもりなのか。
美月は不安に駆られながら彼の顔を見上げる。
だが雪成は顔色一つ変えず、言葉を続けた。
「それでもここに来たのは、俺がそうしたいって無理に言ったからだ」
「……どうしてですか」
意味深な言葉に滉一が目を細める。
そこで雪成は、滉一に顔を寄せ、その耳元に低い声で囁いた。
「何か事情があるんだろう……。だが同情はしない。そして美月は今は俺の女だ。今後二度と連絡してくるな。彼女だけじゃない、友人にも、家族にもだ」
「……っ」
顔色を変える滉一から体を離した雪成は、心配そうに見上げる美月の手をそっと引き寄せ握りしめる。