キミが世界で一番嫌い?!
「なんっなのよ!」

――“やっぱり須佐君に届かないのね・・・”
  
  “当たり前でしょ”


「ッだー!!もう、どこのナルシストよ、あの自信はどこから来るのよーー!」
プリントをホッチキスでまとめながら、悪態づく。
「なんで、あんな奴が1位で、私が2位なの!?
大体先生も、か弱い女生徒にこんな遅くまで雑用やらせないでよ―――」
「へー、すごい学力尾コンプレックスだね。初めて見た。」
「ひぎゃぁ!?」
誰もいないはずの教室なのに、後ろには須佐早紀の姿。
いつ入ってきたんだ、コイツ!
「ななな、何よ!」
「どもってるよ。もしかして、緊張してるの?」
「なっ!!誰が何に緊張するのよ!!」
「『あんた』が、『俺』に、でしょ?委員長さん♪」
「ばっかじゃないの!?」
サイテー!
ホント、何でこんなのが1位なの??
「で?何の用よ」
「ンーー?別に」
ならさっさと帰れよ・・・
わたしはあ、そ、とだけ返して、作業へ手を戻した。
「『工藤紗希』だっけ?」
「は?何が」
「何がって・・・名前だよ。あんたの。俺とおんなじなんだね。」
・・・嫌いな奴と同じ名前って事ほど嫌なことはないわ・・・。
「はぁ?それが、何よ。」
「や、別に、どうってわけじゃないけどさ。
俺にこんなに敵視してくる女、初めてだなって思って。」
「はぁ?」
わけがわからなくて須佐の顔を見る。
須佐は、急に真面目な顔になった。
「初めてのタイプって言うか・・・こういう奴も、悪くはないな・・と言うか。
結構、好きなタイプかも・・・みたいな?」
「んな///」
ぅわー、何ガラにもないこと言ってんのよ、コイツ。
恥ずかしいじゃない!!



でも

嫌でも、なかったりした・・・



「(わー、絶対顔真っ赤だ・・・
って、何で私がこんな奴に赤面せにゃいかんのよ)」
「なんていうの?こういうタイプ・・・
そうだ

ツンデレ!??」
「んな、ツン!!」

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